2008年1月2日水曜日

在来種の種子を植えていたなら、いくらかの収穫は確保できたはず。

http://journeytoforever.org/jp/seeds.html

「土の飢餓は人の飢餓を引き起こす
(Nutrient Starved Soils Lead To Nutrient Starved People)」
キース・アディソン原稿集「香港・東南アジア報告」より。
「斜面に信じられないほどの重労働をかけて作られた棚田が、収穫が全くあがらないためにたった一年で放棄された光景が広がっていた。それは生活の糧を失った家族の終焉を意味している。在来種の種子を植えていたなら、いくらかの収穫は確保できたはず。でも在来種はすでに一掃され入手できるのはハイブリッドの一代雑種の種子しかない。そして気むずかしいハイブリッド品種を育てるには膨大な化学肥料や灌漑の投資が必要だけど、貧しい人たちにそんなお金はない。」

世界の種子
「大地は親からゆずり受けたものではない。
子供たちから借りているものである」
ケニアのことわざ
野菜や穀物の伝統品種は生命の遺産であり、私たちの食糧安全を保証するカギを握る。でもかつては数百種類の多様な品種が育っていた畑にも今は2~3種しか育っておらず、中には品種そのものが絶滅してしまった農作物もある。

植物特許法により、種子は一握りの大企業が牛耳るビッグビジネスになってしまった。230億ドルに達する世界の種子市場では、種子企業の上位10社が約33%、中でも上3位の巨大企業が20%を占めている。世界市場に適さない品種の種子は企業から見放され、売られず育てられず、やがては絶滅してしまう。永遠に。

遺伝的な多様性が失われ品種が単調化すると、農作物の害虫や病気や気候の変化に対する抵抗力は低下してしまう。それからあわてて病害虫に抵抗できる新しい品種を作り出そうとしても、基になる在来種や原種の生殖細胞はどんどん失われている。

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