2008年9月30日火曜日

地球温暖化への対策



地球温暖化への対策
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この項目は地球温暖化に関し、特にその対策に関する記述内容をまとめた項目です。地球温暖化に関するこれまでの歴史(経過)、原因、影響などに関しては別項目があります(もしくは新設される予定です)ので、そのような内容の追記はそちらへお願いします。
目次 [非表示]
1 概要
2 対策の枠組み
3 緩和策
3.1 緩和技術
3.1.1 エネルギー供給
3.1.2 省エネルギー
3.1.3 循環型社会
3.1.4 炭素固定
3.1.5 生活様式
3.1.6 人口増加の抑制
3.1.7 地球工学的対策
3.1.8 有効性が否定されている対策
3.2 緩和コスト
3.3 緩和政策
3.3.1 新技術の開発・普及促進
3.3.2 炭素プライシング
3.3.3 国際協力
3.3.4 啓蒙
4 適応策
4.1 適応技術
4.1.1 海面上昇対策
4.1.2 異常気象・気候の変化への対策
4.1.3 氷河融解などへの対策
4.1.4 生態系保全・生物への影響に関する対策
4.1.5 環境難民対策
5 出典
5.1 脚注
6 関連項目



[編集] 概要
地球温暖化への対策は、その方向性により、温暖化を抑制する「緩和」(mitigation)と、温暖化への「適応」(adaptation)の2つに大別できる。

地球温暖化の緩和策として様々な自主的な努力、および政策による対策が進められ、幾つかはその有効性が認められている。現在のところ、その効果は温暖化を抑制するには全く足りず、現在も温室効果ガスの排出量は増え続けている。しかし現在人類が持つ緩和策を組み合わせれば、今後数十年間の間に温室効果ガス排出量の増加を抑制したり、現状以下の排出量にすることは経済的に可能であるとされる。同時に、「今後20~30年間の緩和努力が大きな影響力を持つ」「気候変動に対する早期かつ強力な対策の利益は、そのコストを凌駕する」とも予測されており、現状よりも大規模かつ早急な対策の必要性が指摘されている(IPCC第4次評価報告書 第三作業部会報告書(以降『AR4 WG III』とする)、スターン報告)。

地球温暖化の緩和策と平行して、すでに起こりつつある地球温暖化による影響への対策、いわゆる適応策についても、さまざまな自主的行動、政策的行動が進められている。


[編集] 対策の枠組み
地球温暖化の緩和策・適応策を話し合う国際的な枠組みとして、最も大きなものが気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)である。この会議を軸に京都議定書が制定されており、温暖化の緩和策を直接規定した全世界的な取り決めとしては、今のところ唯一のものとなっている。これを継承する取り決めとして、現在ポスト京都議定書の内容が話し合われている。

このほかの政治的な枠組みとして、主に自治体単位の気候変動に関する世界市長・首長協議会(WMCCC)や気候変動防止都市キャンペーン(CCP)などがある。いずれも、緩和策の具体的な内容や計画を策定している。


[編集] 緩和策

国別一人当たり年間二酸化炭素排出量(2002年)
世界の化石原料由来の排出源別年間二酸化炭素排出量の推移(炭素換算、単位100万トン)第4次報告書では、全ての対策を施した後に安定化した際の温室効果ガスの濃度が鍵を握るとされる。この安定化時の濃度が低いほど、早期に対策を行い温室効果ガスの排出量削減を早める必要があるとしている。また、温暖化ガスの濃度と平均気温の予測上昇量などとの対応関係も示されている。2050年のCO2排出量を2000年比-85~50%とすれば排出量は2015年までにピークとなり産業革命以前比の気温上昇は2.0~2.4℃、-30~+5%とすれば2030年までにピークとなり2.8~3.2℃、+90~+140とすれば2090年までにピークとなり4.9~6.1℃など6パターンの予想が出された。 またスターン報告において、CO2濃度を550ppmに抑えるコストは世界のGDPの1%と見積もられ、巨額ではあるが支出可能であり、対策の無い場合に想定される被害(今世紀末でGDPの約20%)に比較して十分に小さいとされている。

これらより、エネルギー(発電、熱、動力)、運輸、省エネルギー、炭素固定など、広い分野にわたる技術面および政策面での対策により、温室効果ガスの排出が少ない低炭素社会を構築していくことが必要とされている。また、今後10~30年ほどの間の努力が決定的に大きな影響を持つとされる(AR4 WG III、スターン報告)。


[編集] 緩和技術
(注:この節の内容は網羅的でない可能性があります。AR4などからさらに追記が必要と考えられます)
緩和に際しては、新しい低排出技術の開発と普及、排出量そのものの削減努力などが重要とされる(AR4 WG III、スターン報告)。


[編集] エネルギー供給

風力発電用の風車群地球温暖化のエネルギー供給面での緩和技術を参照

エネルギー供給面においては、下記のような技術が二酸化炭素排出量の削減に有効とされる。特に今後20年ほどの削減努力が重要とされている(AR4 WG III、スターン報告)。

今後10~30年ほどの間に普及が見込まれる技術:
各種エネルギー源の効率改善…既存の火力発電所や各種動力源の熱効率改善など。
石炭や石油から、天然ガスなどよりGEG排出量が少ない燃料への転換。
小規模分散型エネルギー源の導入…コージェネレーションや地域熱供給なども含む。
再生可能エネルギーの普及…特にバイオマスエネルギー、風力発電、太陽光発電・太陽熱発電・太陽熱利用、地熱発電・地熱などの普及可能性が指摘されている。それぞれ有効な分野は異なる。
電化の促進
原子力発電の活用…低コストで低炭素排出のベースロードとしての有効性が指摘されている。
製鉄部門における低排出化…効率の高い日本などでの製鉄技術の世界への普及、ITmk3などが検討されている。
廃棄物発電
運輸部門における電化や燃料転換、効率の向上…ハイブリッドカーや電気自動車、水素やバイオエタノールの利用など
個々の対策にはそれぞれ特有の限界もあり、特定の対策の割合だけが増大すると費用対効果が悪化するため、エネルギー供給システム全体で考えることが必要と指摘されている(スターン報告)。例えば、下記のような課題が指摘されている(スターン報告、[1])。

一部のバイオマス燃料における排出量削減効果の向上、食料との競合解消
太陽光発電におけるコスト低減の継続
風力発電における平滑化技術や洋上発電技術の開発促進
原子力における低需要時の余剰電力対策、放射性廃棄物の処理
CCSのコストに釣り合う高い排出権価格
国際エネルギー機関による予測では、大気中のCO2濃度を450ppmで安定化させるため、2050年までの排出削減量のうち、再生可能エネルギーで21%、CCSで19%、原子力発電で6%を削減し、残りの54%を省エネルギーなどで削減するシナリオが示されている[1]。

将来普及する可能性が考えられる技術:
核融合エネルギーや高速増殖炉、宇宙太陽光発電などの研究開発が進められているが、いずれも開発・研究段階のため実用化できる確証はなく、今後10~30年間に大量普及する見込みは現時点では無い。


[編集] 省エネルギー
同じ社会的・経済的効果をより少ないエネルギーで得られる様にすることで、排出量の削減を図る。 具体的な緩和策としては、下記のようなものが挙げられる。

トップランナー制度
ESCO事業
モーダルシフト
節電
不要な機器の停止
温度・照度などの設定の見直し、運用方法の改善…クールビズ、ウォームビズなども含まれる。
工程・製造方法の見直し
設備・機器の補修、効率的な設備への取替え。
省エネルギーも参照


[編集] 循環型社会
循環型社会を参照

以下に挙げるような循環型社会の形成を通じて、無駄なエネルギーの使用量を減らすことも有効とされる。

廃棄物発電や廃棄物の熱利用、熱回収(サーマルリサイクルを含む)…エネルギー起源の温室効果ガス排出量を減らすことが可能。廃棄物などの腐敗によって出るメタンガスの利用は、直接的に温室効果ガスの削減につながる。
3R・4R・5R
リデュース…製品の耐久性向上などを通じた廃棄物(ごみ)の削減は、廃棄物の回収・処理に伴う温室効果ガスの削減につながる。リフューズ、リペア、リシンク、レンタル、リフォームもリデュースにつながる。
リユース(プロダクトリサイクルを含む)…製品の再使用を通じて新たな製品の生産が抑制されると、生産に伴う温室効果ガスの削減につながる。また、廃棄量の減少にもつながり、間接的にリデュースと同じ効果も得られる。リペア、レンタル、リフォームなどはリユースの具体的手法の1つ。
リサイクル(マテリアルリサイクルのみ)…新規に資源を採取して利用するよりも既存の製品などから再資源化して利用したほうが、エネルギーの使用や資源の精製・処理を通じた温室効果ガス排出量を減らすことができる場合がある。アルミニウムのリサイクルなどは削減効果が高い。
リファイン…廃棄物の分別を通じて、エネルギーの使用や資源の精製・処理を通じた温室効果ガス排出量を減らすことができる場合がある。
リターン…使用した製品や廃棄物を回収することで、エネルギーの使用や資源の精製・処理を通じた温室効果ガス排出量を減らすことができる場合がある。
節水…浄水や下水処理に伴うエネルギー使用量の削減を通じ、温室効果ガスの排出量を削減することが可能。
ただし、資源の有効利用が優先され、結果的に全体のエネルギー使用量や炭素排出量が増加する場合もあり、ライフサイクルアセスメントを通じて循環利用と温室効果ガスの両面で循環型社会の形成を考えることや、その両立を目指して環境技術の開発を進めることが必要である。


[編集] 炭素固定

森林の再生(植林)活動生物による炭素固定を促進することで、炭素吸収量を増加させることも有効とされる。京都議定書で吸収源活動と規定されているものがこれにあたり、具体的には、以下のようなものがある。

林業の促進、間伐材や木材の有効利用 - 木材資源の有効利用により伐採量を抑制、伐採後の植樹や育成によりカーボンニュートラルの達成が可能
新規の植林
植物の生育環境保全 - 灌漑、水資源の適切な管理
森林伐採量の抑制、自然植生の保護
休耕地の積極的な利用
二酸化炭素回収貯留(CCS)の技術についても研究が進んでおり、実用化されれば特に石炭など安価な化石燃料の当面の重要なオプションになるとされる(AR4 WG III、スターン報告)。

[編集] 生活様式
あらゆる生活部面に持続可能性を求める持続型社会への転換への有効性、および必要性も指摘されている(AR4 WG III)。具体的には、ライフスタイル(生活様式)の改善により温室効果ガスの排出削減を目指すものである。

IPCCの議長でベジタリアンでもあるラジェンドラ・パチャウリは個人ができる対策として、二酸化炭素を大量に排出し輸送でも温室効果ガスを排出する肉の消費を減らし、自転車を利用し、必要なものだけを買うというライフスタイルの変革を提案している[2]。

小規模分散型エネルギーの導入、再生可能エネルギーの導入、電化の促進、省エネルギー、節電、節水、3R・4R・5Rのほかに、以下のようなものがある。

食生活 - 肉類の消費を抑えるなど畜産産業に関係するものを利用しないことで温室効果ガスを抑制することができる。2006年の国際連合食糧農業機関(FAO)の報告では、畜産は交通からより18%多い温室効果ガスを出していると報告している[3]。食品の地産地消、フードマイレージの少ないものを購入する。
グリーン購入 - 低エネルギー消費の製品、製造や廃棄に伴う温室効果ガスの排出が少ない製品の購入や買い替え。過剰な購入の自粛、エコバッグなど多様なものがあり、物だけではなく、サービスについても適用できる手法。
交通・移動手段 - 温室効果ガスの排出が少ない移動手段への転換。自家用車から公共交通機関や徒歩への転換、アイドリングストップ、2アップ3ダウンなど。
衣生活 - クールビズやウォームビズを通じた節電などにより、温室効果ガスの排出を減らすことができる。
住生活 - 自宅の緑化、温室効果ガスの排出が少ない住宅への転換など。
この分野は、吸収源活動や産業部門での削減に比べ、削減量の見込みに関して不確実性が最も高い。日本の京都議定書目標達成計画の見直し議論においても、国民のライフスタイル改善による温室効果ガス削減量を2010年度で678万~1050万トンと見込む具体的な数値が算出されたことに対して、その根拠が曖昧であることなどへの批判が噴出した[4]。


[編集] 人口増加の抑制
エネルギー効率などを上げるとともに、エネルギーの消費量を増やすことにつながる人口の急激な増加(人口問題)に対しても、対策を考えるべきだという指摘がある[5]。


[編集] 地球工学的対策
上記の緩和策がうまく進まなかった場合の策や、対策が実効性を現すまでの経過策などとして、地球工学的な対策も提案されている。しかし各種のリスクを抱えており、いずれも有効な策としては扱われていない。

日傘効果の人工的な発生 - 人為的にエアロゾルを大気中に大量に放出することで、日傘効果による地球の冷却を図ろうという案。有効な策としては扱われていない。[6]
太陽光の遮断・反射 - 工学的な技術を駆使して、人工的に地表や大気のアルベドを高めたり、太陽光を遮ったりして地球の冷却を図ろうとする案。一部は技術的に可能とされるが、長期的な対策としての有効性は疑問視されており、経過策として扱われている。[7]
海洋への鉄や尿素の散布 - 植物性プランクトンの増殖を促す養分を海洋に散布し、光合成を促進して二酸化炭素を固定しようという考え方である[8]。しかしこのような肥料の投入は有毒な藻類の増殖を招き、海水中の酸素濃度を低下させて死の海域を産み出す恐れが指摘されている[9]。長期的な影響も明らかでなく、二酸化炭素よりも強力な温暖化ガスであるメタンを発生させ、逆効果になる可能性も指摘されている[10][11]。

[編集] 有効性が否定されている対策
地球の移動(ワールドジャンプデーなど) - 地球の公転軌道をずらして太陽から遠ざけようという案。理論的にも実証においても、有効ではないことが分かっている。

[編集] 緩和コスト
緩和のための費用は、下記のような報告書により、想定される被害規模に比して桁違いに少なくできると予測されている。同時に、急がなければ被害額や緩和コストが増えるだろうことも指摘されている。

スターン報告では、大気中の二酸化炭素濃度を550ppmで安定化させるための費用を世界のGDPの1%程度と見積もっている(スターン報告を参照)。
IEAは2008年6月に発表した報告書において、450ppmで安定化させるためのエネルギー供給面での対策費用を世界のGDPの1.1%程度と見積もっている[1]。

[編集] 緩和政策

[編集] 新技術の開発・普及促進
上記のような新技術の開発と普及のために、現状よりも積極的な投資の必要性が指摘されている(AR4 WG III、スターン報告)。 普及に際しては、化石燃料に対する多額の補助金がこれら新技術の普及を妨げること、新技術の価格は普及と共に低減することなどが指摘されている(スターン報告)。 具体的な政策としては、下記のような政策が挙げられる。

新技術への研究開発資金の増額
再生可能エネルギーなど新しいエネルギー源に対する普及促進策 - 具体的には固定価格買い取り制度(フィードインタリフ制度)などが挙げられている。
炭素プライシング(下記)により、相対的に新技術の競争力を高める。
省エネ技術の普及には、トップランナー制度の他、企業への導入を経済的に補助するESCO事業などが効果を上げている。

[編集] 炭素プライシング
外部コストを明確にし、かつ低排出な技術の競争力を相対的に高めるため、温暖化ガスの排出に何らかの支出を課する炭素プライシング(炭素課金、carbon pricing)の有効性が指摘されている。具体的な手法としては、下記のようなものが挙げられている(AR4 WG III、スターン報告)。

炭素税(環境税)
クリーン開発メカニズム(CDM)…京都メカニズムとも呼ばれる。
炭素市場 - 国内排出証取引、排出権取引
法律や条令の直接規制による削減義務
企業に関しては、企業の社会的責任を果たす目的で自主的に削減を行う向きもある。
また、現在変動相場制・管理通貨制の下にある通貨を「排出権本位制」や「炭素本位制」にするといった、通貨制度の面から温暖化の緩和を図ろうとする手法も一部で提案されている。


[編集] 国際協力
AR4 WG IIIやスターン報告において、(対策が無ければ)途上国での排出量が今後大幅に増えると予測される一方、途上国における温暖化の被害も先進国よりも大きくなると予測されており、排出量削減や炭素固定などに関する情報提供や技術供与を行う必要性が指摘されている。

国家単位では、政府開発援助としての協力、公的研究機関や国内企業と連携した協力が主である。国際的枠組みとしてはクリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップやIEAなどがあり、主に先進国から発展途上国に対する技術供与という形で、技術協力が行われている。


[編集] 啓蒙

地球温暖化の早期防止を訴える活動、2005年7月、ワシントン・ホワイトハウス前にて。民間や市民へのさらなる啓蒙・啓発の必要性が指摘されている(AR4 WG III、スターン報告など)。

省エネルギー等においては、行政・企業・営利団体による啓発活動もさることながら、非営利・民間団体(特に環境保護団体)による啓発活動や、政治・行政の監視、市民運動も盛んである。また、主に政策面で、学校やマスメディアを通した環境教育も行われている。

途上国と先進国、国内でも温暖化対策により利益や損失を受ける立場など、立場によっても認識にずれがあることが指摘されており、これを埋めるための啓蒙活動も必要だとされている(AR4 WG III、スターン報告など)。

詳しくは環境問題・環境保護運動も参照。

[編集] 適応策
(注:この節の内容は網羅的ではありません。加筆が必要です)
地球温暖化対策は温暖化の軽減に主眼を置いているが、海水面上昇や気象の変化といった、温暖化によって引き起こされると考えられている諸問題に対する適応策も行われている。将来、温暖化を防げなかった場合、温暖化の軽減がうまく進まなかった場合や、温暖化対策が効果を挙げるまでの猶予期間の災害などを考慮して、こういった対策が求められる。


[編集] 適応技術

[編集] 海面上昇対策
海面上昇に対する対策は以下のとおり。

住環境 - 住居の高床化などがある。最終的には移住も検討されている(後述)。
インフラ - 高潮防止用の堤防、塩水化した水に変わる新たな飲料水の確保などがある。
産業面 - 水没した農地への対策など。

[編集] 異常気象・気候の変化への対策
異常気象への対策には、災害情報伝達や防災の強化、災害知識の普及、気象観測・予測の強化などが挙げられる。

また、気候の変化に伴う影響とその対策として、以下のようなものが挙げられる。

感染症の拡大 - 検疫の強化、ワクチン、予防知識の普及など。

[編集] 氷河融解などへの対策
氷河の融解に伴う洪水への対策として、周辺の集落の治水対策強化、移住などが挙げられる。


[編集] 生態系保全・生物への影響に関する対策
生態系保全(生物・植物など)については、レッドデータブックに象徴されるような調査や保護管理活動による対策が行われているが、現在不十分なところも多い。

広義での生物への影響として、食料となる動植物への影響を通して人間に与える影響もある。これに関しては、以下のような策がある。

農業 - 品種改良、農法の改善、水源の確保など。
資源保護 - 水産資源、狩猟対象となる動物、食料や資料となる植物の種苗に対して、保護や採取の規制、管理・監視を行う。
食生活・産業の転換 - 希少性の高い食料や減少しつつある食料から、安定供給が可能な食料への転換。

[編集] 環境難民対策
地球温暖化の諸影響により生じる環境難民への対策も必要である。すでに、海面上昇の影響を受ける太平洋の島嶼地域などでは、移住の議論や移住先の交渉などが始まっている。


[編集] 出典

[編集] 脚注
^ a b c Now or Never - IEA Energy Technology Perspectives 2008 shows pathways to sustained economic growth based on clean and affordable energy technology, IEA, 2008年6月
^ 「温暖化防止にライフスタイルの変革を」、IPCC議長 国際ニュース(AFPBB News、2008年1月22日)
^ Livestock a major threat to environment (国際連合食糧農業機関:FAO, 29 November 2006)
^ 京都議定書:政府最終報告…「つじつま合わせ」専門家批判 足立旬子, 山田大輔、毎日新聞、2007年12月21日
^ 温暖化対策で重要性増す 各国の人口政策 鳥井弘之の『ニュースの深層』、日経BP、2007年6月28日
^ 「成層圏にエアロゾル放出」は温暖化対策最後の切り札か? Eric Smalley, ガリレオ-江藤千夏, 小林理子、WIRED VISION、2007年8月9日
^ 研究課題別事後評価結果 地球温暖化問題に対する社会技術的アプローチ 竹内啓、科学技術振興機構 社会技術研究開発センター、2007年12月18日閲覧
^ http://criepi.denken.or.jp/jp/pub/annual/2003/03seika7.pdf
^ WiredVision、2007年11月8日の記事
^ National Geographic News, 2002.01.08
^ Iron versus the Greenhouse, RICHARD MONASTERSKY, from Science News vol.148 (1995) 220.

[編集] 関連項目
ウィクショナリーに地球温暖化の項目があります。スターン報告
気候変動
[隠す]表・話・編・歴地球温暖化

経過 地球気候史 氷河期 • ヤンガードリアス • 完新世温暖期 • 中世温暖期 • 小氷期 • 過去の気温変化 …その他

問題の経過 スターン報告 • IPCC第4次評価報告書 • キーリングのカーブ • 近年の地球温暖化対策


原因 要因と
メカニズム 温室効果(温室効果ガス)• 太陽放射 • 日傘効果 • エアロゾル • アルベド • 吸収源 • 森林破壊 • ヒートアイランド • ミランコビッチ・サイクル • 海洋循環 • 大気循環 • 地殻変動 …その他

考え方 放射強制力 • 気候感度 • 地球温暖化指数

気候モデル GCM


影響 大気圏 気温上昇 • 氷河融解 • 異常気象の増加・極端化 • 気候の変化

水圏 海面上昇 • 熱塩循環の停止 …その他


対策 緩和策 排出量取引 • クリーン開発メカニズム • 共同実施 • 環境税 • 低炭素社会(オフセット • ニュートラル)• 再生可能エネルギーの利用 • 省エネルギー • 循環型社会 • 吸収源活動 • 二酸化炭素貯留 • 温暖化関連政策 • 温暖化防止活動 …その他

適応策  

枠組み IPCC • 京都議定書 • ポスト京都 • 気候変動枠組条約 • APP • ECCP • 世界気候会議 …その他


議論 懐疑論 • 暴走温室効果 • スベンスマルク効果 • ガイア理論 • エコロジー • 地球寒冷化 • ホッケースティック論争

カテゴリ: 気候変動 • 地球温暖化


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最終更新 2008年7月13日 (日) 09:06。 All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License. (詳細は 著作権 を参照)
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